私は大学の機械工学科を卒業後、機械技術者として工場の機械設備関係の業務を担当していました。生産性の向上を図るため、不良率低減、回転数(時間当たり生産量)アップ、安全対策等の改善を行っていましたが、職場の安全が確保できていないと生産量も品質向上も維持できないことに気づきました。作業者が安心して安全に仕事ができない環境では、品質や生産量の向上は望めません。教科書にはこのことは記述されていますが、これを実務で実感し、安全の仕事をするようになりました。当時の管理部長に自分の気持ちを伝え、安全管理部門に異動してもらい、定年後に労働安全コンサルタントとして安全の仕事を続けています。
日本の安全文化を後世に伝えていくことが必要です。先輩から引き継いだり自分の経験で身につけた知識等を若い人たちにも伝えていく義務があると考えています。日本がこれからも先進国として歴史をつなぐために高いレベルの安全管理が必要です。
これからも「安全文化の伝道師」として活動してまいります。